【続編】ふたりの恋のそだてかた。
(普段あんな顔ほとんどしないくせに)
でも、演技だし。
その上“欲しがれ”だの“優しくするな”だの、俺にとって瑠奈がどういう存在かを一切理解しないで仕事脳一直線で言ってくるし。
“あれは今瑠奈じゃない” “これは演技練習”
必死で自分に言い聞かせて、耐えてたのに——
『そう、ま……?』
弱々しく名前を呼ばれたらもう、ダメだった。
頭の中で理性が完全に切れた音と、衝動をぶつけて沈む瑠奈の唇の感触。
耳に微かに届いた、吐息っぽい漏れる声。
瑠奈の指先が跳ねたのがわかって、離れたのに――
見下ろした瑠奈の表情が崩れて蕩けてたから、止まれなかった。
脳内の警鐘が遠のいて、“もう一回” “もう少し”と本能が理性が戻るのを拒む。
空気を求めて開けた唇を塞いだ感触にも、
どんどん温度を上げる瑠奈の吐息にも、
弱って潤んだ視線にも、
その全部に煽られて——……
多分止めて欲しくて呼んだ俺の名前まで、甘く感じて刺激された。
――瑠奈を大事にしたいのに。
あの時の俺は、自分でも理由がわからないくらい自分の欲に傾いてた。