世界で一番わがままな君とガラスの心臓
湊先輩が指さしたのは、茅野家の立派な木門だった。
「あ、そこは私の幼なじみの家です! 茅野明日っていう女の子が住んでて——」
言いかけた、その時だった。
「——だれの許可を得て、私の家の前でコソコソ喋ってるの?」
冷ややかな、鈴を転がすような声が路地に響いた。
門の影から姿を現したのは、眉の上で切り揃えた前髪と、漆黒の髪を揺らす少女。
白いワンピースに身を包んだ明日は、腕を組んで、鋭い瞳で私たちを睨みつけていた。
「あ、そこは私の幼なじみの家です! 茅野明日っていう女の子が住んでて——」
言いかけた、その時だった。
「——だれの許可を得て、私の家の前でコソコソ喋ってるの?」
冷ややかな、鈴を転がすような声が路地に響いた。
門の影から姿を現したのは、眉の上で切り揃えた前髪と、漆黒の髪を揺らす少女。
白いワンピースに身を包んだ明日は、腕を組んで、鋭い瞳で私たちを睨みつけていた。