世界で一番わがままな君とガラスの心臓
東京の有名進学校に通う受験生だと聞いていたけれど、ギスギスした雰囲気は微塵もなく、どこか包み込むような温かさを持っている。
「湊先輩は、写真が趣味なんですか?」
「趣味……っていうか、じいちゃんの影響かな。この町、すごくいいよ。国道沿いはチェーン店ばかりだけど、この路地に入ると、一瞬で時間が止まる。残しておきたい景色がたくさんあるんだ」
湊先輩は愛おしそうに首のカメラに触れた。
その言葉には、都会の喧騒から逃れてこの静かな町へやってきた人特有の、深い慈しみがこもっていた。
「ねえ、風花ちゃん。そっちの大きなお屋敷って、誰か住んでるの? なまこ壁がすごく立派だけど」
「湊先輩は、写真が趣味なんですか?」
「趣味……っていうか、じいちゃんの影響かな。この町、すごくいいよ。国道沿いはチェーン店ばかりだけど、この路地に入ると、一瞬で時間が止まる。残しておきたい景色がたくさんあるんだ」
湊先輩は愛おしそうに首のカメラに触れた。
その言葉には、都会の喧騒から逃れてこの静かな町へやってきた人特有の、深い慈しみがこもっていた。
「ねえ、風花ちゃん。そっちの大きなお屋敷って、誰か住んでるの? なまこ壁がすごく立派だけど」