世界で一番わがままな君とガラスの心臓
目の前に立っているのは、自分より頭ひとつ分以上背が高く、首から一眼レフカメラを下げた都会的な男子高校生。
その存在を認めた瞬間、明日の表情が、まるで魔法でもかかったみたいにガラリと変わった。
「……あら」
すっと背筋が伸び、組んでいた腕が静かに解かれる。
鋭かった目つきは一瞬で柔らかく潤み、前髪を細い指先でそっと整えると、彼女は儚げで可憐な笑みをその唇に浮かべた。
「失礼いたしました。お散歩のお客様でしょうか……? 私、茅野明日と申します。……見ての通り身体が弱く、お出迎えの準備もできず、大変申し訳ありません」
鈴を転がすような、細くて、消え入りそうな声。
その存在を認めた瞬間、明日の表情が、まるで魔法でもかかったみたいにガラリと変わった。
「……あら」
すっと背筋が伸び、組んでいた腕が静かに解かれる。
鋭かった目つきは一瞬で柔らかく潤み、前髪を細い指先でそっと整えると、彼女は儚げで可憐な笑みをその唇に浮かべた。
「失礼いたしました。お散歩のお客様でしょうか……? 私、茅野明日と申します。……見ての通り身体が弱く、お出迎えの準備もできず、大変申し訳ありません」
鈴を転がすような、細くて、消え入りそうな声。