海から届いたお守り
それぞれの進路へ
高校三年生になって、三者面談も終わった。
凪沙と樹は、それぞれの進路に向かって動き始めていた。
凪沙は、佐賀関にある介護施設について、家でも学校でも調べるようになった。
施設の場所や仕事内容、働いている人たちのこと。
介護の仕事に就くには、どんな勉強が必要なのか。
調べれば調べるほど、凪沙の中で「介護の仕事をしたい」という気持ちは強くなっていった。
そしてある日、学校から施設見学の機会があった。
凪沙は実際に佐賀関の施設を訪れた。
「こんにちは」
職員さんに挨拶をすると、施設の中を案内してもらった。
利用者さんと話をしたり、職員さんが介助をしている様子を見たり。
「大変なこともありますけど、利用者さんが笑ってくれたり、ありがとうって言ってくれたりすると嬉しいですよ」
職員さんの言葉を聞いて、凪沙は頷いた。
帰る頃には、心の中で決めていた。
――やっぱり、ここで働きたい。
家に帰ると、樹が待っていた。
「どうやった?」
「うん。すごくよかった」
凪沙は嬉しそうに話した。
「施設の人も優しかったし、利用者さんとも少し話せたんよ」
「へぇ」
「私、やっぱり介護の仕事したい」
「うん。凪沙ならできると思う」
樹は笑った。
「ありがとう」
凪沙も笑った。
*
一方、樹も大学について調べていた。
日鉄でパソコンやプログラムを使う仕事をするために、大学で専門的に学びたい。
そう考えて、いくつかの大学や学部を調べていた。
ある休日、碧と一緒に大学の説明会へ行った。
学校の施設を見たり、授業内容を聞いたり。
「ここで勉強するんか……」
樹は少し緊張しながら校内を見渡した。
碧が隣で笑う。
「どう? 気に入った?」
「うん。ちゃんと勉強したら、お父さんみたいな仕事に近づけそう」
「そうやね」
帰宅すると、樹は竜樹にも大学の話をした。
「お父さん、この大学でパソコン関係の勉強してみようと思う」
「そうか」
「それから日鉄を目指したい」
竜樹は嬉しそうに頷いた。
「なら、今からしっかり準備せんとな」
「うん」
「分からんことがあったら、いつでも相談せえよ」
「ありがとう、お父さん」
二人は、それぞれの未来へ少しずつ近づいていた
凪沙と樹は、それぞれの進路に向かって動き始めていた。
凪沙は、佐賀関にある介護施設について、家でも学校でも調べるようになった。
施設の場所や仕事内容、働いている人たちのこと。
介護の仕事に就くには、どんな勉強が必要なのか。
調べれば調べるほど、凪沙の中で「介護の仕事をしたい」という気持ちは強くなっていった。
そしてある日、学校から施設見学の機会があった。
凪沙は実際に佐賀関の施設を訪れた。
「こんにちは」
職員さんに挨拶をすると、施設の中を案内してもらった。
利用者さんと話をしたり、職員さんが介助をしている様子を見たり。
「大変なこともありますけど、利用者さんが笑ってくれたり、ありがとうって言ってくれたりすると嬉しいですよ」
職員さんの言葉を聞いて、凪沙は頷いた。
帰る頃には、心の中で決めていた。
――やっぱり、ここで働きたい。
家に帰ると、樹が待っていた。
「どうやった?」
「うん。すごくよかった」
凪沙は嬉しそうに話した。
「施設の人も優しかったし、利用者さんとも少し話せたんよ」
「へぇ」
「私、やっぱり介護の仕事したい」
「うん。凪沙ならできると思う」
樹は笑った。
「ありがとう」
凪沙も笑った。
*
一方、樹も大学について調べていた。
日鉄でパソコンやプログラムを使う仕事をするために、大学で専門的に学びたい。
そう考えて、いくつかの大学や学部を調べていた。
ある休日、碧と一緒に大学の説明会へ行った。
学校の施設を見たり、授業内容を聞いたり。
「ここで勉強するんか……」
樹は少し緊張しながら校内を見渡した。
碧が隣で笑う。
「どう? 気に入った?」
「うん。ちゃんと勉強したら、お父さんみたいな仕事に近づけそう」
「そうやね」
帰宅すると、樹は竜樹にも大学の話をした。
「お父さん、この大学でパソコン関係の勉強してみようと思う」
「そうか」
「それから日鉄を目指したい」
竜樹は嬉しそうに頷いた。
「なら、今からしっかり準備せんとな」
「うん」
「分からんことがあったら、いつでも相談せえよ」
「ありがとう、お父さん」
二人は、それぞれの未来へ少しずつ近づいていた