愛される星

ホステス達は、私に対抗心を燃やしていたみたい。ママが言ってた。


けれど私はホステスじゃないから、そんなの気にしなかった。


楽しかった。
みんな笑っている。


「しぃちゃんの唄う歌は、やっぱり寂しいね」


横から割って入ってきたのが石垣さんだった。


「そんなつもりで歌を書いてるわけじゃないよ」


どうしてもこの人にはツンケンしてしまう。


心の中を見透かされるのが怖かった。


だからと言って、石垣さんは見下す感じでもなく、ついでにいい男だった。


< 40 / 195 >

この作品をシェア

pagetop