愛される星

月明かりがとても綺麗で、私はドキドキする胸と自分の影を追い掛けながら歩いた。

とても気持ちのいい夜。


のんきの家から10分も歩くと公園に着く。

湖の真ん中の噴水は、もう夜だから眠っているんだ。


時計台の辺りに目をやると、スラっとした影が見えた。


「しぃちゃん!」


手を振りながらこっちに近寄って来たのは石垣さんだ。


「ごめんね、こんな遅くに女の子を一人歩きさせちゃって。やっぱり迎えに行くべきだったな。」


「何も起きないで無事にここまで着いたんだから、気にしないで。」


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