攻略対象の想い人は、ナレ死予定の転生聖女 欠損を肩代わりしたら、なぜか曇った三英雄が執着してくるのですが?
「ねぇ、フェドクス。私って、みんなから嫌われているよね?」

 宿屋の一室で2人きりなのをいいことに、純粋な疑問を幼馴染にぶつける。

 しかし――。

 フェドクスは嫌そうな顔をするだけで、質問の答えを返してくれなかった。

 私を嫌っている人たちは、最初に精神的な支配を目論む。
 陰口を囁いて弱らせたあと、「お前は無価値な人間だ」と刷り込むのだ。
 そこで心が折れればいいが、涼しい顔をしていると悲惨な目に遭う。
 肉体的な苦痛が、始まるのだ。

 ――ルドルフとガザンは、いずれじこファンの主人公と恋仲になる男性たちだもの。

 攻略対象が暴力も厭わないいじめっ子だという設定があったら、恋愛をするどころの話ではなくなってしまう。

 ――嫌味を言われたのは、最初だけ。
 あとは基本、無視の状態が続いている。
 これから、心ない言葉が飛び交うのだろうか……?

「心配するな。エミリエは、俺が守る」

 私はこれまで、ずっと幼馴染の言葉に救われてきた。
 だけど――。
 今回ばかりは、甘えてばかりもいられない。
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