攻略対象の想い人は、ナレ死予定の転生聖女 欠損を肩代わりしたら、なぜか曇った三英雄が執着してくるのですが?
「そろそろ、始まるぜ」
ガザンは「雑談をしている暇があるならフェドクスの有志を見る時間に使え」と言わんばかりに、闘技場へ視線を移す。
――彼が好意的な態度を取ってくれるようになって、本当によかった。
「また、あとでね」
私は露骨に不満そうな表情で「覚えてろよ」と作り笑顔を浮かべた殿下との話し合いを回避し、特等席から試合を観察する。
「始め!」
審判の合図とともに、戦いが始まった。
「かかってこいよ!」
ヴィクトリーの挑発に受けて立ったのかは定かではないが、フェドクスは剣を鞘に収めたまま、彼と距離を詰めた。
「剣を抜かずに、どうやって攻撃するんだよ!? まぁ、俺には絶対に当たらねぇがな……! いひひ!」
独特の高笑いを浮かべた覇者は、両手を前に繰り出して魔法を使う。
しかし、普段なら発動するはずの障壁がいつまで経っても現れないことに気づき、絶句した。
「な……っ!」
己の身を守るはずだった防御魔法が展開されない。
それに焦ったところで、どうしようもならない。
フェドクスは彼が油断をしている隙に、勢いよく襲いかかった。
ガザンは「雑談をしている暇があるならフェドクスの有志を見る時間に使え」と言わんばかりに、闘技場へ視線を移す。
――彼が好意的な態度を取ってくれるようになって、本当によかった。
「また、あとでね」
私は露骨に不満そうな表情で「覚えてろよ」と作り笑顔を浮かべた殿下との話し合いを回避し、特等席から試合を観察する。
「始め!」
審判の合図とともに、戦いが始まった。
「かかってこいよ!」
ヴィクトリーの挑発に受けて立ったのかは定かではないが、フェドクスは剣を鞘に収めたまま、彼と距離を詰めた。
「剣を抜かずに、どうやって攻撃するんだよ!? まぁ、俺には絶対に当たらねぇがな……! いひひ!」
独特の高笑いを浮かべた覇者は、両手を前に繰り出して魔法を使う。
しかし、普段なら発動するはずの障壁がいつまで経っても現れないことに気づき、絶句した。
「な……っ!」
己の身を守るはずだった防御魔法が展開されない。
それに焦ったところで、どうしようもならない。
フェドクスは彼が油断をしている隙に、勢いよく襲いかかった。