攻略対象の想い人は、ナレ死予定の転生聖女 欠損を肩代わりしたら、なぜか曇った三英雄が執着してくるのですが?
「相変わらず、警戒心がねぇなぁ」
「信頼していますので」
「どうだかな……」
「私に手を出せば、フェドクスが黙っていません。あなたは今のところ、彼と揉めてまで手籠めにしたいとは思っていませんよね?」
「判断基準は、そこなのかよ」
「違いました?」

 ガザンはバツの悪そうな表情を浮かべて口籠ったあと、納得したように聞き取りづらい言葉を発する。

「いや……。あいつの入れ込みようは、異常だからな。中途半端な気持ちでちょっかいかけようもんなら、半殺しじゃすまねぇ危うさがある。あんたがそう思うのも、無理はねぇか……」

 彼はこちらの気を紛らわすためだろう。
 フェドクスの話題を続けながら、渋々私の着替えを手伝ってくれた。

「つーかよ。あいつ、大丈夫か?」
「おかげ様で。大分、落ち着きました」
「あんな状態で、魔王討伐なんてできんのかよ……」

 自分から頼み込んだ手前、ここで嫌がるわけにはいかない。
 私は着せ替え人形に徹しながら、断言した。
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