攻略対象の想い人は、ナレ死予定の転生聖女 欠損を肩代わりしたら、なぜか曇った三英雄が執着してくるのですが?
「私のためにならば修羅になる。フェドクスの力は、勝利の鍵となります」
「すげー自信だな」
「付き合いだけは、長いので……」

 私とフェドクスは、引き離そうとしてもそれが難しいほどに、固い絆で結ばれている。
 こちらからの愛を返さなくとも、嫌な顔一つせずにそばにいてくれたくらいだ。
 変に刺激して手がつけられなくなるよりは、べた褒めして手元においたほうがよほどいい。

 ――考え方がよく似ているガザンは、歯切れの悪い私の話を聞き、いろいろと悟ったらしい。

 何事もなかったのように、涼しい顔で他の話題を振った。

「左手足。動かないと、不自由だろ」
「そうですね」
「さっき、ルドルフと話をしてたんだ。車椅子、注文したほうがよくねぇか?」

 彼の提案は、ご尤もだ。
 右足1本では、1人で立つのも苦労するレベルなのだから。
 生活に必要な補助具は早めに頼みたいところだが、私たちはまだ魔王の旅を続けている途中だ。

 舗装の施されていない獣道などで車輪が壊れたら、使い道のない瓦礫になってしまう。
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