攻略対象の想い人は、ナレ死予定の転生聖女 欠損を肩代わりしたら、なぜか曇った三英雄が執着してくるのですが?
「鏡に写したみたいに、そっくりなんだ。だから、あいつの望みはわかる」

 考え方が似ている? だから、どうした。
 俺たちがともに過ごした10年間には、誰も勝てない。
 俺よりも彼女を理解している気になって、エミリエを奪おうとするこいつの気が知れなかった。

「オレはあんたのこと、案外気に入ってんだぜ?」
「気色悪い……」
「そりゃ、どーも」

 エミリエがこいつらを仲間として認めていなければ、今すぐに息の根を止めてやったのに。
 心の底から軽蔑の眼差しを向けたところでピンピンしているあたり、どうやらガザンには何を言っても無駄のようだ。

 エミリエが興味を失くすまで、うまく付き合うしかないのか……。

「考えておく」
「今はその言葉だけで、充分だ」

 俺は当たり障りのない返答をし、2人揃ってエミリエの元へ戻った。

「おかえり」

 彼女はまるで、天使のような笑みを浮かべて俺たちを出迎えてくれる。
 例え左目の視力を失い、左手足が動かせなくなったって、エミリエが俺の最愛であることに代わりはない。

 ――何があっても絶対に、彼女を守る。

 俺は何度目かわからぬ決意を胸に秘め、エミリエを抱きしめた。
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