攻略対象の想い人は、ナレ死予定の転生聖女 欠損を肩代わりしたら、なぜか曇った三英雄が執着してくるのですが?
「貴様らは、信頼できない」
「本気であんたが目障りなら、オレたちはとっくの昔に攻撃してるぜ?」

 俺は「これまで通り不干渉を貫いたらどうなのか」と、嫌味を伝えたつもりだった。
 しかし、彼のほうが一枚上手のようだ。

「確かに……」
「あんただって、オレたちに切っ先を向けらんねぇだろ。エミリエは、3人仲良く暮らすのをお望みだ」

 出会った当初こそ、彼らはエミリエに辛辣だった。「背中を向けたら刺されるんじゃないか」という緊張感に苛まれ、いつも最悪の結末を想定して動いていたが――。

 エミリエが彼らを助けてからは、毒気が抜けた。
 表立って嫌がらせはしてこなくなったし、彼女も俺たち3人が会話をしている姿を見る度に、満足そうな表情をするようになった。

 彼らなりに、心境の変化が起きているのは明らかではある。

「貴様に、エミリエの何がわかる」
「そりゃ、あんたみたいに以心伝心とはいかねぇよ。でもな……」

 しかし、それを認めるわけにはいかない。
 彼女の理解者は、俺だけでありたいと思っていたからだ。
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