攻略対象の想い人は、ナレ死予定の転生聖女 欠損を肩代わりしたら、なぜか曇った三英雄が執着してくるのですが?
「まぁ。ついに、三英雄のお越しだわ」
「聖女様は、聖騎士様からエスコートを受けていらっしゃるのね」
「殿下と辺境伯、相変わらず仲がよろしいようで何よりですわ」
貴族たちが口にする噂話は、今のところ好意的なようだ。
だが、いつ不快な発言に変わるかわかったものではない。
――あんまり、気にしないようにしよう……。
私を抱きかかえて移動するフェドクスも、どことなく、緊張していた。
腕に込められた力が少しでも弱まりますようにと願いながら、口元を綻ばせて気丈に振る舞う。
「殿下。よろしいでしょうか」
「ごめんね。少し、出てくるよ。みんなは夜会を楽しんで」
それから、どのくらいの時間が経過しただろうか。
顔馴染みの男性に呼ばれた殿下が離脱した瞬間を見計らい、こちらの様子を窺っていたご令嬢たちが辺境伯に群がってきた。
「ガザン様! 魔王討伐、おめでとうございます!」
「どうも。あなたのようなレディに褒めて頂けるなんて、光栄です」
辺境伯は女遊びを止めたはずなのに、話しかけてきた女性の手の甲へ口づけた。
淑女は満面の笑みを浮かべて喜びながら、その様子を観察していた私を睨みつけてくる。
「聖女様は、聖騎士様からエスコートを受けていらっしゃるのね」
「殿下と辺境伯、相変わらず仲がよろしいようで何よりですわ」
貴族たちが口にする噂話は、今のところ好意的なようだ。
だが、いつ不快な発言に変わるかわかったものではない。
――あんまり、気にしないようにしよう……。
私を抱きかかえて移動するフェドクスも、どことなく、緊張していた。
腕に込められた力が少しでも弱まりますようにと願いながら、口元を綻ばせて気丈に振る舞う。
「殿下。よろしいでしょうか」
「ごめんね。少し、出てくるよ。みんなは夜会を楽しんで」
それから、どのくらいの時間が経過しただろうか。
顔馴染みの男性に呼ばれた殿下が離脱した瞬間を見計らい、こちらの様子を窺っていたご令嬢たちが辺境伯に群がってきた。
「ガザン様! 魔王討伐、おめでとうございます!」
「どうも。あなたのようなレディに褒めて頂けるなんて、光栄です」
辺境伯は女遊びを止めたはずなのに、話しかけてきた女性の手の甲へ口づけた。
淑女は満面の笑みを浮かべて喜びながら、その様子を観察していた私を睨みつけてくる。