攻略対象の想い人は、ナレ死予定の転生聖女 欠損を肩代わりしたら、なぜか曇った三英雄が執着してくるのですが?
マリラさんは慌てて後方に下がり、命からがら彼に助けを求める。
「酷いのよ! フェドクスが、私を殺そうとしたの!」
「おやおや……。聖騎士ともあろうお方が、なんと野蛮な……」
慈愛に満ちた表情を浮かべる男性は、こちらを興味深そうに見つめた。
――ここで2人揃って無視をするのは、よくないだろう。
私は渋々、幼馴染に抱かれたまま挨拶をした。
「ご無沙汰しております」
「まさか、再び相見えるとは思いませんでした。聖女エミリエ。いえ……救済の聖女とお呼びしたほうが、よろしかったですかな?」
「いえ……。その呼び名は、殿下や陛下のご厚意によって、得た称号ですので……」
「そうですか。相変わらず、あなたはあまり自己主張をしない方のようですね」
狸と狐の化かし合いとは、よく言ったものだ。
私たちは本音を心の奥底に隠しながら、思ってもみない言葉をポンポンと口に出す。
このままのらりくらりと会話を続け、何事もなかったかのように別れるのが理想ではあったのだが――。
「酷いのよ! フェドクスが、私を殺そうとしたの!」
「おやおや……。聖騎士ともあろうお方が、なんと野蛮な……」
慈愛に満ちた表情を浮かべる男性は、こちらを興味深そうに見つめた。
――ここで2人揃って無視をするのは、よくないだろう。
私は渋々、幼馴染に抱かれたまま挨拶をした。
「ご無沙汰しております」
「まさか、再び相見えるとは思いませんでした。聖女エミリエ。いえ……救済の聖女とお呼びしたほうが、よろしかったですかな?」
「いえ……。その呼び名は、殿下や陛下のご厚意によって、得た称号ですので……」
「そうですか。相変わらず、あなたはあまり自己主張をしない方のようですね」
狸と狐の化かし合いとは、よく言ったものだ。
私たちは本音を心の奥底に隠しながら、思ってもみない言葉をポンポンと口に出す。
このままのらりくらりと会話を続け、何事もなかったかのように別れるのが理想ではあったのだが――。