攻略対象の想い人は、ナレ死予定の転生聖女 欠損を肩代わりしたら、なぜか曇った三英雄が執着してくるのですが?
「安静にしていろと、言われたはずだ!」
そこにいたのは、フェドクスだった。
彼は苛立ちを隠しきれない様子でドアを閉め、大股開きでこちらまでやってきた。
――なんだか、いつも以上に機嫌が悪い……?
こういう時の幼馴染に、何を言ったって無駄だ。
私は彼が己の上へ覆い被さってきてもいいように、楽な体制を整えた。
「どうして、あんな奴を庇った」
フェドクスは案の定、私の上へ逃げられないように馬乗りになると、顔を近づけてきた。
紫色の瞳には、怒りと悲しみが交互に浮かんでは消えていく。
――ここで怯んでは、いけない。
私はその視線に受けて立ち、静かに言葉を吐き出した。
「私にしか、できないことだから」
「あいつはエミリエを、嫌悪していたんだぞ……!?」
「関係ないよ。殿下が瀕死の重傷を負っていたら、フェドクスだって助けるでしょ?」
「俺がこの剣で守るのは、エミリエだけだ」
「また、そんなこと言って……」
彼は私と初めて出会った時から、ずっと己の主張を一貫させている。
それはいずれ三英雄と呼ばれる攻略対象の中で、自分と過ごした時間が長いことも大きく影響しているのだろう。
そこにいたのは、フェドクスだった。
彼は苛立ちを隠しきれない様子でドアを閉め、大股開きでこちらまでやってきた。
――なんだか、いつも以上に機嫌が悪い……?
こういう時の幼馴染に、何を言ったって無駄だ。
私は彼が己の上へ覆い被さってきてもいいように、楽な体制を整えた。
「どうして、あんな奴を庇った」
フェドクスは案の定、私の上へ逃げられないように馬乗りになると、顔を近づけてきた。
紫色の瞳には、怒りと悲しみが交互に浮かんでは消えていく。
――ここで怯んでは、いけない。
私はその視線に受けて立ち、静かに言葉を吐き出した。
「私にしか、できないことだから」
「あいつはエミリエを、嫌悪していたんだぞ……!?」
「関係ないよ。殿下が瀕死の重傷を負っていたら、フェドクスだって助けるでしょ?」
「俺がこの剣で守るのは、エミリエだけだ」
「また、そんなこと言って……」
彼は私と初めて出会った時から、ずっと己の主張を一貫させている。
それはいずれ三英雄と呼ばれる攻略対象の中で、自分と過ごした時間が長いことも大きく影響しているのだろう。