攻略対象の想い人は、ナレ死予定の転生聖女 欠損を肩代わりしたら、なぜか曇った三英雄が執着してくるのですが?
「殿下のこと、気にかけてほしいんだ」
「あいつに、任せておけばいい」

 フェドクスははっきりとした口調で「嫌だ」とは言わなかったが、どこかふてくされた反応を示す。
 やはり、2人きりの時に他者の話をされるのは納得ができないようだ。

「ガザンさんは、私に対する嫌悪感が抜けてないでしょ? 適任なのは、フェドクスだけだよ」
「放っておけ」
「次の戦闘で、使い物にならなくなったら、どうするの? それじゃ、助けた意味がない」

 この先の未来が、じこファンで描かれた通りに進まなくなるリスクを犯してまで、ルドルフを助けたのだ。
 殿下には今まで通り未来視を炸裂して、この旅をサポートしてもらいたい。
 そう思うのは、都合がよすぎるのだろうか……?

「きっと、私とずっと一緒にいたフェドクスにしか、打ち明けてもらえないことも、あると思うんだ」

 フェドクスは、私にだけは甘い。
 こうやって懇願すれば、最終的には頷いてくれるはずだ。
 そんな確信を持ち、幼馴染の返答待つ。
 すると――。
 長い沈黙のあとにようやく聞こえてきた言葉は、意外な提案だった。
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