攻略対象の想い人は、ナレ死予定の転生聖女 欠損を肩代わりしたら、なぜか曇った三英雄が執着してくるのですが?
「弱っている殿下のサポートに行くのが早ければ早いほど、フェドクスも得できると思うよ?」
「俺は護衛騎士だ。最優先にするべきは司祭の命令であり、王族に媚びを売る義理はない」
「また、そんなこと言って……。司祭様が到底信用できるような相手じゃないってこと、ちゃんと把握してる癖に」
「なんであんな奴を、気にするんだ」

 みんながこの旅を終えたら、三英雄と呼ばれて有名になるからです。
 ――なんて、言えるわけがない。
 私は当たり障りのない言葉を口にして、切り抜けることにした。

「あんな状態でも、ルドルフは殿下だから」
「夜も添い寝で、手を打とう」
「フェドクスは本当に、甘えん坊さんだねぇ……」

 こちらが呆れながらも新たな条件を拒否せずにいたところ、フェドクスはようやく身体を離してくれた。

 ここまで来るのに、随分と時間がかかってしまった。

 ――まったく。
 過保護すぎるのも、問題だなぁ……。

「行ってくる」
「気をつけてね」

 私はなんとも言えない複雑な感情を抱きながら、笑顔で幼馴染を送り出す。

 その後、ゆっくりと寝台から起き上がった。
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