攻略対象の想い人は、ナレ死予定の転生聖女 欠損を肩代わりしたら、なぜか曇った三英雄が執着してくるのですが?
 ――本当は、誰かにすべてをぶちまけたかった。

 大嫌いな聖女に傷を肩代わりされる苦しみ。
 自分のせいで、一生彼女に消えない傷を植えつけてしまった後悔。
 戻らない過去。
 愛憎が入り混じり、おかしくなってしまいそうなほどに増幅した気持ち――。

 だが、それらをすべて吐露したところで、現実は変化しない。
 だったら、過ぎ去った日々を悔やむよりは未来を見据えた行動をしたいと思った。

「僕が彼女に愛を囁く資格がないってことは、自覚しているよ。だから、君を押し退けてまでは好意は伝えない」
「当然だ」

 僕は心の底から反省し、これまで彼女を傷つけてきたことを謝罪した。

「今まで、ごめんね。もう、彼女を傷つけるような言葉は、口にしないから……」

 彼女は、無能なんかじゃない。
 僕を救ってくれた、真の聖女だ。
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