君の歌声に恋をした。天才作曲家と無自覚天然少女。
澪は画面を見つめながら、ゆっくりと息を吐いた。
「……やってみたいって思ったんだから」
高校生になった最初の日。
新しい自分になりたいと思った。
だったら。
「……えいっ」
澪は目をぎゅっと閉じたまま、投稿ボタンを押した。
画面が切り替わる。
投稿完了。
「…………」
しばらく何も起こらない。
澪は拍子抜けしたように肩の力を抜いた。
「……投稿しちゃった」
たったそれだけのことなのに、心臓がずっと速く動いている。
澪はスマートフォンを手に取ると、動画のページを何度も確認した。