君の歌声に恋をした。天才作曲家と無自覚天然少女。
「……」
小海は何も言わなかった。
けれど、心の中では。
――可愛い。
それ以外の言葉が出てこなかった。
ステージが終わると、澪が友達と一緒に戻ってきた。
そして小海を見つける。
「えっ!?」
「こんにちは」
「な、なんでここに!?」
「仕事で近くに来たから」
「……見ました?」
「見た」
「……忘れてください」
「何を?」
「全部です……」
澪は顔を真っ赤にして俯いた。