君の歌声に恋をした。天才作曲家と無自覚天然少女。
小海はそれ以上踏み込まず、必要なものを渡して帰った。
その夜。
澪はベッドの上で、届けられた飲み物を見つめていた。
小さなメモが貼ってある。
『無理しないで。元気になったら連絡して』
たったそれだけ。
なのに。
胸の奥が温かくなった。
「……小海さんって、優しいな」
澪はメモを大切そうに机へ置いた。
そして、その日から。
小海のことを考える時間が、少しずつ増えていった。