雪恋
「さっきから、貴方は……何なんですか?
私が虐待されていたとして、貴方にどうすることも出来ないでしょ?」
「僕は君を助けに、会いに来たんだ。
僕が招いた、悲劇に落とし前をつけるためにね」
「どうゆうこと……」
「言っておくけど、僕は国際剣道に出た実力者だよ。
君の異常なくらいの上達スピードは、正直言って、おかしいよ。
剣道仲間の噂で耳いるぐらいに入ってるからね」
一口、グレー男はコーヒーを含んで私に指さした。
「今どきの女子生徒とは思えないくらいだよ。
剣道よりの筋肉が、発達しすぎてる。
パッと見ただけで分かる。
1日中、稽古してないとその筋力は中々つかないってね。
ほら。
もう、シップ貼っただけなのに立ててるし」
思わず後ずさった。
全てを言い当てられて、ぐっと何かが胸に込み上げてくるものがある。
悔しさとか、虚しさとか、ホッとする気持ちとか。
「とにかく、今の君を見逃すわけにはいかないよ。
通報するしかないかなー、これは」

