71歳の恋愛小説家
頭の中のカフェでは毎回違ってしまうので、行きつけのカフェがあれば助かるなあと思い、裕子のカフェを使わさせてもらう事にした。

内装が大人っぽくおしゃれで上品な雰囲気を出している。

六時からは会員制のバーになるので、どちらにも違和感なく内装を仕上げなくてはならずその辺は苦労したようだ。

バーの方の責任者とよく内装について打ち合わせをしていた。

脚本を本格的に書き始めるころには、カフェもオープンしていた。

加奈子は行き詰まるとカフェに行ってそのカウンターで脚本を書いていた。

実物を見ながらの描写なので臨場感があるとプロデユーサーに褒められた。

実は実在のカフェなんですと言ったら見てみたいと言われたので、名古屋まで来てもらえるならと言って笑っていたら、本当に名古屋まで来てくれたのには驚いた。

そのカフェで撮影をさせてもらいたいと言う期待もあったらしく、結構な人数で視察に来た。

そして、六時からは会員制のバーになると言うのも気に入ったようだ。

バーのシーンもここで一気にとる事にしたいと言って、裕子とバーの方の責任者に話をしていた。

また隣のフレンチカジュアルのレストランもおしゃれでそちらでも、撮影をさせて貰えば一気に進めることができると言うプロデューサーの腹積もりがあったようだ。

カフェやバーやレストランを探してロケを組み俳優陣のスケジュールを抑えると言うと大変な日数がかかるらしい。

それぞれ平日の二日間でまとめて、カフェのシーン、バーのシーン、レストランのシーンを撮る事になった。

プロデユーサー側としては時短になり費用も抑えられて言う事なしだと喜んでいた。

時系列はあちこちするので、その時々で主人公の二人の関係性は微妙に変化している。

でも俳優さんはその微妙な変化を上手に演じ分けていた。

さすがだと、感心した。

そんな風にして、加奈子の生活も忙しくはあるが、充実した日々が過ぎて行った。
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