タイプじゃないと言われたので、好きな子ができるまで恋人にしてもらいました。

第一話:たまらない

 五時間目が終わったばかりの休み時間。
 先生が冷房はまだつけてくれなくて、湿気で髪が首筋に張りつく。

 雨続きで外に出られないせいか、エネルギーを持て余した男子たちが、教室の真ん中で大声を上げていた。

 本当に、騒がしい。


 両手で頬杖をついたまま、私はその輪の中にいる“彼”を、じっと見つめる。

 すると。


 ――気づいた。


 ほんの一瞬だけ私を捉えた瞳は。
 すぐに、逸らされる。

 なんでもないふりを装っているけれど。
 耳の縁が、ほんのりと赤い。

 それが可愛くてたまらなくて、そのまま見続けた。
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