タイプじゃないと言われたので、好きな子ができるまで恋人にしてもらいました。
「ひな子。今日からソフトクリーム、半額だってえ」
隣の席で、スマートフォンを覗き込むあずさが、弾む声で続ける。
「今日、部活ないし。放課後、行こうよ〜」
「ごめーん。予定ある」
「じゃあ、明日は?」
「いいよ」
短く返す私の視線を辿ると、あずさは目を細めた。
「……まーた見てるな?」
唯一、真実を知る彼女は、面白がるように、呆れるように言う。
「だってー。可愛いんだもん」
「変わったシュミだね」
彼は友達の話に相槌を打ちながらも、時折こちらを確認している。
ばれていないつもりなんだろうけど、ばればれだ。
「またあとで怒られるんじゃないの〜」
「その時間も好きなの」
あずさは吹き出して、「やれやれ」と笑っていた。