タイプじゃないと言われたので、好きな子ができるまで恋人にしてもらいました。

「ひな子。今日からソフトクリーム、半額だってえ」

 隣の席で、スマートフォンを覗き込むあずさが、弾む声で続ける。

「今日、部活ないし。放課後、行こうよ〜」

「ごめーん。予定ある」

「じゃあ、明日は?」

「いいよ」

 短く返す私の視線を辿ると、あずさは目を細めた。

「……まーた見てるな?」

 唯一、真実を知る彼女は、面白がるように、呆れるように言う。

「だってー。可愛いんだもん」

「変わったシュミだね」

 彼は友達の話に相槌を打ちながらも、時折こちらを確認している。
 ばれていないつもりなんだろうけど、ばればれだ。

「またあとで怒られるんじゃないの〜」

「その時間も好きなの」

 あずさは吹き出して、「やれやれ」と笑っていた。
< 2 / 6 >

この作品をシェア

pagetop