経営企画部の彼が半年間、彼女に連絡できなかった理由│Quiet Strength×Soft Strength2
 司はきっと、やり甲斐のある仕事に居場所を求めるだろう。今のポジションも本来は楽な仕事じゃない筈だけど、あれだけの仕事を終えた後では物足りなさを感じるかもしれない。ならば次のやり甲斐を与えなければ。でも、本当は安定した場所でのんびり働きたいのかなぁ? あーーー。分からない! 分からないから本人に聞いてくれ。とにかく会社を離れることが無いように上野の心をがっちり掴んでくれ! 如何なる手を使ってでも!! 辞められたら困る! 無理ーー!!

 いつ何時司が退職するかもしれないと考えるだけで悲鳴が止まらない社長とCFOに指示されて部長は言葉を選びつつ打診した。その言葉に司は頷く。

「大丈夫です。私で良ければお手伝いさせて頂きます」

「そうか」

 そうかそうか。本人はあっさりしたものだ。安売りも高望みもせず、自分の能力を使うべき場所で有効に使うことを考えられる優秀な子。本人は何の問題も無い。

 ……本人は何の問題も無いんだけどねぇー……。
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