経営企画部の彼が半年間、彼女に連絡できなかった理由│Quiet Strength×Soft Strength2
そして多分、司は四人と同じものを見た。少し驚いたように目を丸くした司は、まじまじとそれを覗き込む。じっと見ているものは、恐らく忙しなく動いている。沢山の数字が絶え間なく。
株価は今日九時の時点で、ほんの僅かにPBR1倍を超えていた。売りがすぐに無くなるけれど一気に上げるようなことはない。そこから一歩一歩足元を確認しながら、ゆっくりと歩くような安定した上り方。簡単には下がらない強い動きだ。出来高も多い。会社が動き始めてからずっと、じわじわと上がり続けていた株価が、とうとう一つのゴールを迎えた瞬間だった。
普段は何かの音や声が必ず聞こえるその部屋に、完璧な沈黙が訪れる。しん…。とした無音は耳に痛い。
司は暫く、それを見ていた。
その司を、四人は微動だにせずに見ていた。もしも司に対する不安がなければ、声を上げてガッツポーズをしたいくらい嬉しい。でも声が出ない。司よりも先に喜べない。司はどうなんだろう。どう思っているんだろう。喜ぶかな。何とも思わない? 弾けそうな喜びを恐る恐る持ったまま、四人はじっと司を見ていた。
株価は今日九時の時点で、ほんの僅かにPBR1倍を超えていた。売りがすぐに無くなるけれど一気に上げるようなことはない。そこから一歩一歩足元を確認しながら、ゆっくりと歩くような安定した上り方。簡単には下がらない強い動きだ。出来高も多い。会社が動き始めてからずっと、じわじわと上がり続けていた株価が、とうとう一つのゴールを迎えた瞬間だった。
普段は何かの音や声が必ず聞こえるその部屋に、完璧な沈黙が訪れる。しん…。とした無音は耳に痛い。
司は暫く、それを見ていた。
その司を、四人は微動だにせずに見ていた。もしも司に対する不安がなければ、声を上げてガッツポーズをしたいくらい嬉しい。でも声が出ない。司よりも先に喜べない。司はどうなんだろう。どう思っているんだろう。喜ぶかな。何とも思わない? 弾けそうな喜びを恐る恐る持ったまま、四人はじっと司を見ていた。