経営企画部の彼が半年間、彼女に連絡できなかった理由│Quiet Strength×Soft Strength2
 あれ? と、司の様子に二人は固まる。そしてその言葉と表情にいち早く反応したのはCFOだった。

「どうした? …どうしても外せない用事か?」

「……はい。どうしても。すいません」

「…どうしても?」

「…はい」

 そこでCFOはずっと危惧していたことを思い出した。嬉しいからこそ、その反動で真っ青になる。だって昨日まで幾らでも残業してたのに、今日いきなり駄目なんてどう考えてもおかしい!

「上野。はっきり言ってくれ。まさかスカウトと会う約束があるとか、転職を考えている訳じゃないだろうな」

 そのタイミングで経営企画部長到着。でも、既に迎えていた修羅場に真っ青になることしかできない。あわわわわ。

「す!? スカウト!? 転職!?」

「…は?」

 当然身に覚えのない司は社長の悲鳴に首を傾げる。その司にCFOは詰め寄った。

「はっきり言ってくれ。もしもそういう話が来ていたり考えているなら、頼むから決断の前に教えてくれ。うちは可能な限りの対応をするから早まらないでくれ」

「そ、そうだ。頼む。会社はまだまだこれからだ。上野にいて貰わないと困る!」

「…何の話ですか?」
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