よそ見なんてしてません!…たぶん。

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 恋人ができたら、世界はもっとキラキラして見えるものだと思っていた。

 でも、実際は――。

 「おはようございます!ヘルプできた白石です。よろしくお願いします」

 脳神経外科所属の私は、今日は人手不足の外科へヘルプに来ていた。

 外科ナースたちの「お願いしまーす」の声を聞きながら、真っ先に視線を投げた先は。

 座って電カルを操作をしている須波先生。

 須波悠真。

 ここ、天海(あまみ)総合病院の外科医。

 そしてなんと…なんと!私の彼氏です!

 ……そして、私の推し。

 もともとは、先生の前腕に一目惚れしたのが始まりだった。

 勝手に推して、勝手に眺めて、幸せを噛み締めていただけなのに。

 まさかの本人にバレて、その本人と付き合うことになるなんて……人生何が起こるかわからない。
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