よそ見なんてしてません!…たぶん。〜クールな外科医の独占欲が止まりません〜

 まずい。めんどくさいと思われた……?  

 こんなこと言ってムードぶち壊し!?

 そんなことを考えていると、次の瞬間、顔の両脇に先生の肘がつかれた。

 覆いかぶさるように見下ろされて、視界いっぱいに先生の顔が広がる。

 「…………朝まで覚悟しろよ」

 低くて色気を纏った声が耳に響いた。

 そのまま優しく唇が触れる。

 一瞬離れたかと思うと、また触れて、啄むように何度も唇を奪われる。

 唇の感触と温度。

 いつのまにか顔の横で繋がれた手。

 触れるその全てから、先生の気持ちが伝わってきて、甘くて、気持ちよくて、思考が溶けていく。

 不安だったことなんて、もうどうでもよくなる。

 この人は、私を好きでいてくれる。

 そして私も――

 「……先生」

 「ん?」

 「好きです」

 唇が離れたほんの一瞬にそう告げると、先生の目がわずかに細くなった。
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