マッチングした相手は片想いの社長でした
翌朝。カーテンの隙間から差し込む朝日で、私は目を覚ました。

隣を見ると、春樹さんはまだ眠っている。

いつも会社で見る隙のない社長とはまるで違う。

少し乱れた黒髪。穏やかな寝顔。

「……ふふ」

こんな春樹さんを知っているのは私だけなのかな。

そう思ったら、少し嬉しくなった。

私は静かにベッドを抜け出す。

昨日借りた白いシャツを羽織り、キッチンへ向かった。

冷蔵庫を開けると、思っていた以上に食材が入っている。

「これなら作れるかな」

卵を取り出していると、後ろから足音がした。

「那奈?」

振り返ると、起きたばかりの春樹さんが立っていた。

「あ、おはよう、春樹さん」

「おはよう。何してるの? 那奈」

「はい、朝ごはん」
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