マッチングした相手は片想いの社長でした
そして春樹さんが初めてのハンバーガーを一口。

なぜか私まで緊張する。

「うん、美味しい」

「でしょ」

「これからも食べに来よう」

「うん」

またひとつ、春樹さんとの約束が増えた。

高級なレストランじゃなくてもいい。

こうして一緒に映画を観たり、ハンバーガーを食べたり。

私はそんな普通の時間が嬉しかった。

けれど――。

店を出た私たちの近くを、一台の車がゆっくり通り過ぎた。

窓が開いている。

そこに座っていた女性と、一瞬だけ目が合った気がした。

黒髪の長い、美しい女性。

美里さん……?

車はそのまま走り去った。

私は気のせいだと思うことにした。
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