マッチングした相手は片想いの社長でした
週が明けた会社。

「那奈」

涼太君に声をかけられて振り向く。

「涼太君。どうしたの?」

「今度の出張、那奈と一緒なんだけど」

「ええ? 私が一緒?」

聞いていない。

涼太君も困ったように眉を下げた。

「やっぱり聞いてないよな」

「確認しようか」

すると近くにいた美里さんが、私たちの会話に入ってきた。

「間違いないですよ」

「え?」

私と涼太君の声が重なる。

美里さんは微笑んでいる。

「それとも何か問題でも?」

「いいえ、ないです」

涼太君が答えた。

席へ戻りながら、なんとなく胸がざわついた。

偶然……だよね?

「頑張ろう、那奈」

「そうだね」

涼太君の笑顔を見て、私も気持ちを切り替えた。

そして出張当日。
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