マッチングした相手は片想いの社長でした
「復旧の目途は立っていません」

「どうしよう……」

帰れない。

こんなことになるなんて考えていなかった。

春樹さんにも連絡しなきゃ。

私が途方に暮れていると、涼太君がすぐにスマートフォンを取り出した。

「今夜はホテル探そう」

「うん」

けれど、同じように足止めされた人が大勢いる。

検索してみても、空室はほとんどなかった。

ようやく見つけたホテルを開いて、私は画面を二度見する。

「一部屋しか空いてない」

しかも、今こうして迷っている間にも誰かに予約されるかもしれない。

「行こう、那奈」

「同じ部屋に泊まるの?」

思わず聞いてしまった。

「野宿よりマシだろ」

それは……そうだけど。

 
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