マッチングした相手は片想いの社長でした
「冗談。気にしないで」

すぐに手を離して笑う。

その笑顔がいつもと同じだったから、私も深く考えなかった。

店を出て、仙台の街を歩く。

仕事も成功した。

美味しいものも食べた。

あとは東京へ帰るだけ。

そう思って仙台駅へ向かった。

ところが――。

「何だろう?」

駅に着くと、異様なほどの人だかりができていた。

改札付近には大勢の人。

電光掲示板を見上げている人や、スマートフォンで何かを調べている人もいる。

「どうしたんだ?」

涼太君と一緒に人混みの先を見る。

そこで目に入った文字に、私は固まった。

――東北新幹線、運転見合わせ。

「え……」

涼太君が近くの駅員さんに確認する。

「え? 今日動かない?」
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