マッチングした相手は片想いの社長でした
涼太君がネクタイを緩める。

「今日は色々あったもんね」

「でも契約取れたし、結果オーライだな」

「うん」

そう言われると嬉しくなる。

今回の出張はトラブルこそあったけれど、仕事そのものは大成功だった。

すると涼太君が部屋の冷蔵庫を探り始めた。

「ビールでも飲むか」

「うん、飲もう」

二本の缶ビールを取り出し、そのうち一本を私へ差し出す。

「はい、那奈」

「ありがとう」

プシュッと缶を開ける。

「乾杯」

「うん、乾杯」

缶を軽く合わせた。

一口飲むと、冷たいビールが疲れた身体に染み渡る。

「美味しい」

「だろ?」

二人で笑った、その時だった。

――ピロリ♪

「あ……」

私のスマホが鳴る。
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