マッチングした相手は片想いの社長でした
以前なら会社で会えただけでも嬉しかった人。

遠くから見つめているだけだった人が、今は私を抱きしめている。

「聞いてくれ、那奈」

リビングに移動すると、春樹さんは少し嬉しそうな顔をした。

「どうしたの?」

「三か月連続で売上が伸びた」

「ええ? すごい!」

思わず声が大きくなる。

最近、会社の雰囲気がいいことは私にも分かっていた。

新しい案件も増えているし、企画部から上がってくる話も明るいものが多い。

だけど、三か月連続なんて。

「春樹さん、すごいじゃない」

「俺一人じゃないよ。みんなのお陰だ」

そう言って笑う春樹さんを見て、私はつい笑ってしまった。

「ふふふ」

「ん?」

「春樹さんが引っ張ってくれたお陰よ」
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