マッチングした相手は片想いの社長でした
社員の頑張りを自分の手柄にしない。

そういうところも、私は好きだ。

春樹さんは少しだけ目を細めた。

「那奈がいてくれるからだ」

「私は何もしてないよ」

本当にそう思う。

秘書になってから以前より近くで仕事を見るようになったけれど、判断をしているのも、責任を負っているのも春樹さんだ。

私にできるのは、少しでもその仕事が進みやすいように支えることくらい。

すると春樹さんが私の肩を抱き寄せた。

耳元に唇が近づく。

「俺を癒してくれている」

低い声が耳に響いて、胸がくすぐったくなる。

「……よかった」

そう答えると、春樹さんの腕にさらに力が入った。

「これからも俺の側にいてくれ」

一瞬、胸がいっぱいになる。

「うん。もちろん」
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