マッチングした相手は片想いの社長でした
私が一ノ瀬春樹社長に片想いをして、もう一年になる。

きっかけは本当に些細なことだった。

一年前。

仕事中、廊下を歩いていた私は突然目眩を感じた。

「あれ……」

足元がふらつく。

「もしかして貧血?」

壁に手をつこうとした時だった。

「おい、大丈夫か?」

振り返ると社長がいた。

「あ、はい……」

大丈夫だと言おうとしたのに、突然身体から力が抜けた。

倒れる――。

そう思った瞬間、身体を抱き止められた。

「社長……」

「捕まってろ」

社長の腕が私を支えている。

近い。こんな状況なのに、それだけは分かった。

恥ずかしいくらい胸が高鳴った。

その後の記憶は曖昧で、気がついたときには社長室のソファに寝かされていた。
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