マッチングした相手は片想いの社長でした
「社長、面会の方がいらしてます」
春樹さんが書類から顔を上げる。
「面会? 入ってたかな」
私は何も言えなかった。
香織さんが私の横を通り、春樹さんの前に立つ。
春樹さんの目が大きく見開かれた。
「……香織」
その声。聞いたことのない響きだった。
驚き。懐かしさ。
そして、ほんの少しだけ揺れたように見えた瞳。
香織さんが静かに微笑む。
「久しぶりね、春樹」
名前で呼び合う二人。
その光景を見た瞬間、胸の奥がずきんと痛んだ。
二人の間には、私の知らない時間がある。
私が入り込めない過去がある。
――婚約までした人。
その事実が、急に重く感じられた。
私はそっと視線を落とした。
さっきまで当たり前だったはずの春樹さんとの未来が、ほんの少しだけ遠く見えた。
春樹さんが書類から顔を上げる。
「面会? 入ってたかな」
私は何も言えなかった。
香織さんが私の横を通り、春樹さんの前に立つ。
春樹さんの目が大きく見開かれた。
「……香織」
その声。聞いたことのない響きだった。
驚き。懐かしさ。
そして、ほんの少しだけ揺れたように見えた瞳。
香織さんが静かに微笑む。
「久しぶりね、春樹」
名前で呼び合う二人。
その光景を見た瞬間、胸の奥がずきんと痛んだ。
二人の間には、私の知らない時間がある。
私が入り込めない過去がある。
――婚約までした人。
その事実が、急に重く感じられた。
私はそっと視線を落とした。
さっきまで当たり前だったはずの春樹さんとの未来が、ほんの少しだけ遠く見えた。