マッチングした相手は片想いの社長でした
「一日一組限定なんだ」

「えっ、一組?」

ますます興味が湧いてくる。

「素敵……」

こんなところ、今まで泊まったことがない。

私が夢中で写真を見ていると、春樹さんが何でもないことのように言った。

「来週の週末、取れたよ」

「え?」

顔を上げる。

もう予約したの?

私が驚いていると、春樹さんが少し得意そうに笑った。

その笑顔を見たら、答えなんて一つしかなかった。

温泉。

一日一組だけの旅館。

そして、春樹さんと二人きり。

想像しただけで胸が弾む。

私はパンフレットを胸元に抱えて笑った。

「うん。行こう」

春樹さんも嬉しそうに笑った。

その顔を見ながら思う。

春樹さんは帰ってきてくれる。

そして私も、この人の隣にいたかった。
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