マッチングした相手は片想いの社長でした

第25話 その先もずっと

旅行の準備をするだけなのに、どうしてこんなに胸が弾むんだろう。

ベッドの上に開いたバッグを前にして、私は化粧水や乳液、メイクポーチを一つずつ並べていた。

明日には帰ってくる。たった一泊だ。

それなのに、必要なものを考え始めると次々に増えていく。

「一泊だから下着だけでいいよ」

隣で春樹さんが呆れたように言った。

私は振り返る。

「うん」

そう答えながらも、手は止めない。

化粧品にヘアケア用品。着替えもいるし、念のためのものだって持っていきたい。

バッグの中がどんどん埋まっていくのを見ていた春樹さんが、とうとう笑った。

「そんなに持っていくの」

「女はいろいろ入用なのよ」

少しむっとして言い返すと、春樹さんは肩を揺らした。

たった一泊でも、好きな人との旅行なのだ。
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