マッチングした相手は片想いの社長でした
「うわあ……素敵なお庭」

思わず足を止める。

灯籠の柔らかな光に照らされた木々。その向こうには小さな池まで見える。

「自慢のお庭なんです」

女将さんが嬉しそうに教えてくれた。

その先に用意されていた食事処は、想像以上に広かった。

「ええ、広い部屋」

掘りごたつ形式の大きなテーブルが中央にあり、庭まで眺められる。

「贅沢だな」

春樹さんまで感心したように部屋を見回した。

「では、お食事をお持ちしますね」

やがて運ばれてきた料理を見た瞬間、私は思わず身を乗り出した。

色鮮やかな前菜に、お刺身、焼き物、煮物。

一つ一つが作品みたいに美しい。

「さすが……」

「よかったな、那奈」

春樹さんが笑っている。

 
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