マッチングした相手は片想いの社長でした
エレベーターに乗ってからも、頭の中は混乱したままだ。

社長と二人でお昼?

それも突然?なんでこんなことに?

「那奈」

「はい?」

顔を上げた瞬間、春樹さんの顔が近づいた。

「……!」

「眉間にしわ寄せ過ぎ」

近い。近すぎる。

思わず一歩下がると、春樹さんが楽しそうに笑った。

「何考えてたんだ?」

「な、何でもありません」

「そう?」

絶対、顔が赤くなってる。

そんな私に構うことなく、春樹さんは言った。

「お昼、定食屋でいい?」

「あ、はい」

「うまい店知ってるんだ」

意外だった。

社長だから、もっと高級なお店に行くのかと思っていた。

会社を出て、二人でオフィス街を歩く。

隣を歩いているだけなのに、妙に緊張する。
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