マッチングした相手は片想いの社長でした
「まさか君だったのか」

「ふふふ、嬉しいでしょ」

「いや、この前が初対面だろ」

 ……え?この前が初対面?じゃあこれが二度目?

本当に春樹さんは何も知らなかったんだ。

「それでも私が婚約者よ」

美里さんが言い切る。

私は何も言えなくなった。

この人が春樹さんの婚約者。

私なんかより、ずっと春樹さんの隣が似合う。

「自己紹介は終わった?」

今度は落ち着いた女性の声がした。

「母さん」

春樹さんの顔が明らかに険しくなる。

黒髪を上品にまとめた、美しい女性だった。

ベージュのドレスもよく似合っている。

「あなたも美里さんを気に入ってたでしょ」

「どこがだよ」

「まあ、恥ずかしがって」

「お母様、春樹さん認めないんです」

美里さんまで甘えるように言う。
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