マッチングした相手は片想いの社長でした
「美里さん」

「今日から春樹さんの秘書です」

美里さんは当然のように言った。

「聞いてはいないが?」

「お母様の指示です」

春樹さんの表情が曇った。

けれど、美里さんは気にする様子もない。

私は胸の奥に小さな不安を感じながらも、自分の仕事へ戻った。

しばらくして、頼まれていた資料を持って、私は春樹さんのところへ向かった。

「社長、頼まれていた資料を……」

そこで美里さんと目が合った。

「あ……あなたは確か、美里さん」

美里さんも私を見て、少し驚いたようだった。

「ここの社員だったのね」

「どうして美里さんがここに?」

「今日から春樹さんの秘書です」

「秘書?」

思わず春樹さんを見る。
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