高嶺の花も恋をしたい!
サイレントモードにしているスマホが明るくなり、またメッセージの通知が入る。
『花緒が不足してる』
私も、会いたい……。
そう思っていると、電話を受信していることに気づいた。
「花緒? 今マンションか?」
「う、うん。今帰ったところ。びっくりした。突然受信したから」
「すぐに既読になったから、どうせなら声を聴きたいと思って」
「……うん。嬉しい」
「今帰ったのか? 随分遅くまで仕事をしてたんだな」
リビングの壁掛け時計を見てみると、時刻は22時45分。仕事で遅くなったにしては遅すぎる時間だ。
「あ、ううん。今日は現場の下見に行って、その後みんなでご飯を食べて帰ってきたの」
「みんな?」
副社長と二人きりだと思われたくなくて強調した『みんな』に気づいてくれたようだ。
「新しいプロジェクトのメンバーの人たちと。太一くんが帰ってから話そうと思っていたんだけどね、副社長が今度手掛けることになった案件が有形文化財のリノベーションで、第3設計部の部長とCADオペレーターの方達も一緒に現場の下見に行ってきたの」
「リノベーション……田村部長か」
さすがに高野は、第三設計部の存在や、田村部長のことを知っているようだ。
「そうか、どこの物件だ?」
「柏原邸ってわかる? 重要文化財の。そこの離れなの」
「柏原邸⁉」
もちろん知ってるよね。重要文化財に指定されているんだもの。
『花緒が不足してる』
私も、会いたい……。
そう思っていると、電話を受信していることに気づいた。
「花緒? 今マンションか?」
「う、うん。今帰ったところ。びっくりした。突然受信したから」
「すぐに既読になったから、どうせなら声を聴きたいと思って」
「……うん。嬉しい」
「今帰ったのか? 随分遅くまで仕事をしてたんだな」
リビングの壁掛け時計を見てみると、時刻は22時45分。仕事で遅くなったにしては遅すぎる時間だ。
「あ、ううん。今日は現場の下見に行って、その後みんなでご飯を食べて帰ってきたの」
「みんな?」
副社長と二人きりだと思われたくなくて強調した『みんな』に気づいてくれたようだ。
「新しいプロジェクトのメンバーの人たちと。太一くんが帰ってから話そうと思っていたんだけどね、副社長が今度手掛けることになった案件が有形文化財のリノベーションで、第3設計部の部長とCADオペレーターの方達も一緒に現場の下見に行ってきたの」
「リノベーション……田村部長か」
さすがに高野は、第三設計部の存在や、田村部長のことを知っているようだ。
「そうか、どこの物件だ?」
「柏原邸ってわかる? 重要文化財の。そこの離れなの」
「柏原邸⁉」
もちろん知ってるよね。重要文化財に指定されているんだもの。