高嶺の花も恋をしたい!
「す、すみません! うちの親が興奮してしまって……」

 両親がミーハーすぎて恥ずかしい!

「いやいや、嬉しいよ。僕は自分の好きなことをしてきて、久子や太一に多くを背負わせてしまったからね。顔合わせでこんな風に役に立てるなら、ちょっと救われた気分だ」

 お父様が照れくさそうに微笑まれた。

 そのイケオジの微笑みに、母だけでなく、父までノックアウトされている……。

 そしてもう一人、ひそかに大興奮している人がいた。

「まさか、ここで高嶺カオル先生にお会いできるなんて……!」

 料理研究家の母は、現在、動画配信サイトで料理チャンネルを持っている。

 登録者数100万人超えの人気チャンネルで、嫁助手と共に時短、タイパを意識した料理を毎日アップしていた。

 なんとお母様はそのチャンネルのフォロワーで、毎日楽しみに視聴してくださっているという。

「カオル先生のお料理は本当においしそうで映えるのに簡単で、仕事を持つ主婦にはありがたいの。レシピも計量がないのがいいのよね~。うちに帰ってまで目盛りを見たくないもの」

 確かに母の料理は、醤油はぐるっと一回しとなどと本当にざっくり。

 私も母のレシピに慣れているから、実はとってもざっくりだったりする。

 それに『うちに帰ってまで目盛りを見たくない』というお母様の気持ちはとってもよくわかる。図面で疲れている分、料理はざっくりいきたいものだ。
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