高嶺の花も恋をしたい!
 眠りにつこうとした私に、高野が再び口づけてきたかと思うと、スーッと少しぬるい水が私の喉を通っていった。
 
「お水……おいしい……」

 目も開けられない私に、高野が何度か口移しで水を飲ませてくれる。

 後になって、高野はやっぱり世話焼きだったのだな……と思ったけれど、その時はもう考えることを放棄していて、私は疲労困憊のまま眠りについた。

 こうして私たちの体を重ねる関係が始まった。

 

 関係を始めるにあたって、私たちはお互いに条件を出した。

 私からは、もし高野に好きな人が出来たり、付き合いたいと思う人が現れたら、速やかにそのことを私に伝え、すぐにこの関係を解消するということ。

 好きな人云々以前の問題として、私の相手をしたくなくなったときも然りだ。遠慮なく伝えてほしいと言った。それは高野の負担になりたくなかったからだ。

 そして高野からは……。

「俺と関係している間は、他の男と関係を持たないでくれ」

 ということだった。
「俺は潔癖だから、他人と女を共有するのは考えられない」からだそうだ。

 言われなくてもそんな予定は全くない。他の男性なんて……私にとってはあり得ない話だ。
 
 体だけの関係であっても、やっと女として見てくれる相手が出来たところなのだ。私から声をかけることはもちろんないし、声がかかることもないだろう。

 そうして、ハウスメーカーにとっての休前日である月曜日の夜は、たいてい高野の部屋で過ごすようになった。

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